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顔彩と水彩絵の具について

画材

顔彩と水彩絵の具

聞きなれているのは、水彩絵の具かもしれません

顔彩というと、絵手紙を思い出すかもしれません。

顔彩と水彩ってそもそも何が違うのでしょうか。

今日はそんな話です。

顔彩と水彩絵の具

顔彩と水彩絵の具

先ずは共通点、両者ともに原料は「顔料」になります。

顔料は絵の具のもとになるもので、天然鉱石や土など。

砕いて粉末にしたもので、水には溶けないのです。

この粉末を紙に接着させるために!使われている「接着剤(メディウム)」の違いが

顔彩と水彩絵の具の違いです。

顔彩の接着剤(メディウム)

顔彩の接着剤は、にかわやアラビアゴム・水あめ・砂糖・水あめなどです。

メジャーなのがにかわ

にかわとは獣類の骨・皮・腱などを水で煮た液を、乾かし固めた物質。

ゼラチンが主成分で、物を接着させるのに用いられています。

膠(にかわ)

武蔵野美術大学HPより写真お借りしました↑

武蔵野美術大学

顔彩は日本画に使われる顔料をメディウムと混ぜ合わせ、固形にし角皿に入れたもの。

吉祥 角顔彩 35色

世界堂さんより写真お借りしました↑

世界堂HP

古来、絵に色を付ける作業は

「茶色が欲しい!」と思えば茶色になる鉱石や土などを探しに行き、粉にし、皿にのせ、そしてにかわを加えて絵の具を作り、やっと絵の具の完成!絵に色が付けられる!となったわけですね。

ですので、色を作るのにひとつひとつお皿を用意しなければならなかった。という余談もあります。

今年の大河「べらぼう」でもそういう場面が出てくるかもしれないと期待を抱いています。

https://haruone.jp/wp-content/uploads/2025/03/IMG_0026-300x300.png
CHIKA

顔彩は定着力が弱く、発色が良い。

これだけ覚えておいてください。

定着が弱い時はにかわを足して、定着をさらに強めることもある、そうです。

 

水彩絵の具の接着剤(メディウム)

水彩絵の具の接着剤は、アラビアゴムです。

アラビアゴム

ホルベインHPより写真お借りしました↑

アラビアゴムはマメ科アカシア属の植物の樹から出る樹液のことです。

主な特性は「粘性」と「乳化特性」

口に入れても無害ですので、食品にも用いられています。

水溶性で、水に良く溶けます。そして、紙への接着性が抜群!

という性質から、絵の具の接着剤として用いられることになりました。

水彩絵の具は「透明水彩」「不透明水彩」の2種類がありますが、この違いはアラビアゴムの配合比の違いです。

https://haruone.jp/wp-content/uploads/2025/03/IMG_0026-300x300.png
CHIKA

透明水彩はアラビアゴムの量が多く、反対に不透明水彩はアラビアゴムが少ないです。

水に溶けたアラビアゴムの中の顔料が少ない(分散している)→透明水彩→透ける

水に溶けたアラビアゴムの中の顔料が多い(ぎっしり詰まっている)→不透明水彩→透けない

こんな感じです。

絵の具は自分でも作ることができます

にかわやアラビアゴム等 色々なメディウムがありますので、興味のある方はトライしてみてください。

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